ギルティクラウン　第3話　「顕出：void-sampling」　感想: アニメ感想【カニ】: あくあぐらす～Aqua Glass～

ギルティクラウン　第3話　「顕出：void-sampling」　感想 2011-10-28

友達ってなんなんでしょうね。
王道でしたが凄く酷な展開でした。
シュウがダークサイドに堕ちないか不安w

クラスメイトから一定の距離を取って生活していたシュウ。
だから、改まって「〇〇さんと友達」なのか問われると答えに窮してしまう。
所在無げに特に考えもしないで「（多分）友達（じゃないかな）」とか曖昧な返事になる。

友達って関係は本当に良く分からないです。
ほんの些細な事で会話を交わして、その次会うと、「一度喋った事があるから」という理由だけで
また会話を交わす。
すると、いつの間にかそれが当たり前になって、気づくと「友達」となっている。
この関係には、別に特別な認識とか契約とか無いですよね。
結婚みたいに「友達届」なんて存在しませんし、わざわざ確認を取る事でも無い。

だから、シュウがどう思っていようとヤヒロは彼の友達だったと思うのですよね。
同じクラスになって、くだらない会話を交わし、同じ部活に勤しむ。
それだけで友と呼べる間柄になっていたはず。
自信を持って「友達だ」と答えられた筈だった。
でもシュウは、それを認識しようとせず、一定の距離を取ってしまっていた。
今回彼がヤヒロに裏切られたのは、シュウ自身にも原因があるんじゃないでしょうか。

もっとヤヒロの事を見ておけば良かった。
恥ずかしいとか言わずに、正面から彼を見てあげてれば、少なくともヤヒロは
シュウを売るような事はしなかったと思いますね。
ちょっと遅すぎたのですよね。

さてさて。
いのりが興味深い事を語っておりましたね。

「ヴォイドの機能や性能は、持ち主の恐怖やコンプレックスを反映している。」

とすると、いのりは「剣に対して恐怖を抱いている」と取れそうです。
まさか剣にコンプレックスなんて抱いていないでしょうしw

では、今回のヤヒロはどういう意味だったのでしょうね。
ハサミって。
激昂したヤヒロはシュウに向かって
「お前みたいのが俺を無害と決めつけるから、俺はそういう奴で居続けないといかん。」
と言っておりましたが、この事でしょうか。
彼の場合は、コンプレックスが反映されていそうですし。

ハサミって一見すると安全な刃物ですよね。
子供の工作なんかでも普通に用いられますし、至る所で目にします。
でも、刃物である事には違いなくて、立派な凶器にもなり得ちゃうものです。

安全ですけれど、ちょっと使い方を誤れば危険な凶器にもなる。
そんな「安全性」と「危険性」の両面を持った道具です。

ヤヒロの場合、そんなハサミを自分と重ねあわせていたのかなと。
皆安全なものと決めつけて、自分の「危険性」を見てくれない。
そんな立派な人間では無いのに、周りが勝手に「自分」を決定づけている。
そういう鬱憤が溜まり、ストレスとなり、彼はクスリに逃げてしまった。

どんな人間でも「悪」と呼べる様な面を持っていますよね。
ついついちょっと悪さをしたいなんて、誰もが一度は考えちゃう事では無いでしょうか。
一種のストレス発散として。
イタズラというのは、そういう面を持っているような気がします。

ですが、そんな部分を周りから「貴方はそんな人間では無い」と決めつけられてしまえば、
それはそれでストレスが溜まりそうですよね。
誰かが彼の本質を見てあげれば済んだ事だと思うのです。
（だから、それをしなかったシュウにも原因があると先程書きました。）

こう考えてみると、もしこんな感情を彼が持っていたのならば、
ヤヒロは排除されるべき人間では無いですよね。
クスリに手を染めたこと自体はマズイですが、それ以外は普通の悩みを抱えた
どこにでもいる少年だと思えます。

なので、ヤヒロを守ったシュウの判断は正しかった。
ただし、シュウが本当にやるべきは、「自分を裏切ったヤヒロをそれでも信じて救う事」。
その一点のみなのではないでしょうかね。
ここで「人間関係なんて下らない」とか「他人は信じられない」とか思う様ではダメだと
思うのですよ。
その辺どうなるのか。
気にしながら次回を待ちたいと思います。

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