夏目友人帳　参　第3話　｢偽りの友人｣　感想: アニメ感想【晶】: あくあぐらす～Aqua Glass～

夏目友人帳　参　第3話　｢偽りの友人｣　感想 2011-07-19

偽：本物に似せて作ったり、見せかけること。また、そのもの。
夏目友人帳　参　第3話感想です。

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今回もまた切ない話でしたね。昔の夏目を知っている柴田の登場に
波乱も予想していたのですが、こんな展開になるとは。
傷ついても何か感じるものがある。夏目もまた人を知れたのでしょうね。

｢偽りの友人｣ということで、柴田のことかと思ってたのですが、
アニメを見終えると、必ずしも彼のことだけではないことがわかりましたね。
広い目で見れば、夏目だって自分のことを偽っていますし、
村崎も柴田のことを偽って近づいてきました。
柴田もうすうすは村崎の正体を感じながらも、それを隠して付き合っていましたよね。
｢偽｣という漢字を見ると、どうしてもマイナスなイメージがありますが、
その語源を見ると、必ずしもそうではないことがわかるかと思います。

人の作為によって姿を変える、うわべを作るという意味が元々のようで、
決して｢本物ではない｣というマイナスイメージだけの言葉ではないんですね。
夏目も今の友人たちに合わせて自分を作っていますし、
また今までの経験で自分をその状況にどんどん変化させていっているかと思います。
そして作為によって姿を変えるのは、全てがやましい状況においてではないはず。
その人のためにそうしたいと思って偽ることだってあります。
夏目の場合は保身もありますので、決してプラスのイメージになりにくいですが、
柴田と村崎の｢偽り｣は、お互いのための行為であったと思います。
嘘と偽りは決して同義じゃない。

でも今回は夏目の成長も感じられましたよね。
昔だったら柴田の言葉に深く傷ついて、彼の学校にまで再度赴くなんて
容易にはできなかったことではないでしょうか。
もちろん彼の命の危機もあったかもしれませんが、それでも彼の知らないところで
村崎を何とかしてしまえば住むことです。にゃんこ先生も言ってましたが、
ある意味放っておけば終わった話でもあるのですよね。
それでも夏目は柴田を説得しようと何度でもアタックする。
柴田の村崎への思いが本物だと感じているからですよね。
夏目にはそんな思いを無為に傷つけることができない、させたくない。
信じなくてもいい、でも村崎の手紙は信じてくれという言葉は、
少年時代の夏目からすれば、真逆の言葉ですよね。昔はどうして信じないんだと泣いていたのですから。

村崎もまた人に触れたことで、ある意味成長したといえるのかもしれません。
何も感じていなかったのなら、柴田は今頃食べられていたわけですしね。
このアニメは決して人だけが成長するわけじゃないのが面白いところで、
妖怪もまた、人に触れて何か感じてくれているんですよね。
柴田の温もりに触れて、村崎は離れたくない一心で夏目を狙ったんでしょうね。
彼女がどんどん消えていく様子が本当に美しいですよね。
夕焼けをバックにどんどん光の粒子になって、最後は藤の花びらとなって散っていく。
花の命は短く、儚い。本当に夢であったかのように消えていきました。
でも確かにそこにいた。それは彼女の手紙が柴田にそれを伝え続けてくれるはずですよね。

次回もまた夏目の過去に少し切り込んでいく形でしょうか。
今回も終盤、涙腺がついつい緩んでしまいましたが、
そんな話になるといいですねー、そしてにゃんこ先生の活躍はまだですか(ぁ
酒を飲みたい気持ちでいっぱいだ！というセリフで笑ってしまいましたｗｗｗ
にゃんこ先生にもどんどん癒されたいですね(笑)

ではでは。