あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。　第11話　｢あの夏に咲く花｣　感想　(最終回): アニメ感想【晶】: あくあぐらす～Aqua Glass～

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。　第11話　｢あの夏に咲く花｣　感想　(最終回) 2011-06-24

もーいいかい？
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。　第11話(終)感想です。
→｢あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。｣公式サイト

感動です。ありきたりな言葉ですけど、これに尽きる。
なんか久々に最終回！っていうのを見た気がします。
中盤辺りからずっと涙が止まらなくて、本当に素敵で、切なくて、最高の話でした。

めんまが消えない理由をじんたんは｢自分がそれを望んでいないから｣と
考えていましたが、それは結局皆がそれぞれ理由は違えど、
めんまのためを思っていたのではなく、自分のために消えてほしかったと
涙ながらに心の内に溜め込んでいた罪悪感を吐き出していきましたよね。
今までも言い争いはしてきましたが、それでもやっぱりそれは
自己主張だったり、流れに乗っておこうとか、めんまを考えての言い争いではなかったんですよね。
ここで初めて、彼らは｢話し合い｣をしたんだと思います。

あくまでも個人的な考えですが、｢成仏｣ってなんとなくですけど、
｢恐れ｣を感じる言葉でもあると思うんです。もちろんこの言葉が悪い意味ではないのはわかっています。
でもですね、成仏して下さいって言葉の中には｢この世界から消えてください｣的な
早くどこかに行ってくれという冷たい別れの言葉でもあるような気がするんです。
なんというか、やっぱり幽霊なんて自分には見えないわけで。なにを言っているのかもわかりませんよね。
もしかしたら、めんまのようにまだみんなと遊んでいたい、と考えているのかもしれません。
そんなめんまだったりに、｢成仏して下さい｣ってどう聞こえるんだろう？
そんなことを考えてしまいました。そうやって思うと、｢成仏｣って一方的なお別れの言葉なのかもしれない。
でもじんたんたちのそういった申し訳なさみたいなのも、めんまは感じていた気がします。

でもめんまの願いごとが既に叶っていて、それが｢じんたんを泣かすこと｣だったのは
彼女らしいですし、それは既に亡くなっていた母親の願いでもあったのは、
家族や仲間を強く感じさせてくれるこのアニメならではのお願い事だった気がします。
願いが叶っていたのにそれでも彼女が消えなかったのは、
彼女自身がまだ消えてくれるな、と強く思っていたからでしょうね。
もういいかい？まーだだよ。めんまの気持ちが強く現れているセリフだと思いました。

逆にじんたんたちの｢もういいかい？｣はこれでいいのか？という迷いと
めんまにたずねている感じですよね。これで終わりでいいの？と。
これで終わりじゃない、と彼らが言わないのはきっと、それが自分たちの勝手な気持ちだから。
たとえその答えがもういいよだったとしても、じんたんたちはそれを受け入れるでしょうし、
だから彼女の答えを待ったんだと思います。結果｢もういいよ｣と返ってきましたよね。
ここでみんなにめんまの姿が見えたのは、本当に感動でした！
少なからず、みんなそれぞれの罪悪感から｢見たくない｣と思っていたのもあるのでしょう。

でもここでみんなはめんまに会いたいと強く思ったんですよね。
ちゃんとみんなで話し合って、めんまの願いを叶えてやろう。
ちゃんとお別れをしよう。申し訳程度じゃなくて心から感謝とお別れをしよう。
そんな彼らの気持ちを神様はちゃんと見てくれたんでしょうね。
思いが届くってこういうことなんだよなぁと改めて感じさせてくれました。
そんな彼らの｢めんまみーつけた！｣の言葉は、いろんな思いが込められていますよね。

総評です。

第1話の感想を読まれた方は知っているかと思うのですが、
僕は最初、鬱になりそうな話で気が重いと思っていました。
当初のじんたんが本当にヘタレでしたからね(＾−＾；)
しかし、そんな彼がどんどん成長していく様は本当に見応えがあったし、
めんまを巡って、各々がそれぞれの悩みだったり妬みだったりを明かしていくのは、
本当に彼らをよく知ることもできたし、だからこそこんなに入れ込んで見ることができたんだと。
いろんな展開での心理描写が本当に素晴らしかったと思います。
個人的には最近のアニメに足りないのって心理描写だと思っていますし、
そういう意味でも、こんなアニメがまだ作れるんじゃないかと安心しました。
これを１クールでしっかりと終わらせてくれたことにも感謝です。
オリジナルならではの力でもありますよね。冒頭でも書きましたが｢最終回｣をしっかりと見せてくれました。
ま、御託を並べても仕方ない！面白かった！感動した！最高だった！

以上です。

最後に感想記事にお付き合いしてくれた皆さま、
あの花スタッフの皆さま、ありがとうございました、ごくろうさまでした！

ではでは。